2024/02/19
寺園です。
今回はモデルハウスと今後の標準仕様にも関係する耐震についてのお話。
弊社では構造計算(許容応力度計算)による耐震等級3の取得を標準仕様に定めてます。
なぜなのか、というと単純に地震に強い家のほうがいいだろうし、それを等級の認定として確認できるようにしたら安心できるだろうなという理由からです。
耐震等級3相当ってなんやの?
よく耐震等級3相当って文言を目にすることありませんか?
これって耐震等級3とれるくらい強いっていうのを確認はしているんだけど、第三者機関の認定を受けることはしてませんよってことなんです。
認定を受けない理由は例えば申請に費用がかかるんでコストカットのために、とかよくあるんじゃないでしょうか。
個人的には建築会社とお客様の間で信頼関係があり、納得できるならそれもいいんじゃないかと思います。もちろんちゃんと計算してることが前提の話です。
自分事ですが現に私も住んでる家で耐震等級とってなくて、耐震3相当です。
ただそれには納得できた理由があって
・床と天井、外周部の壁をすべて面で囲うような長方形の構造になっている(耐力面材&三層剛床)
・吹き抜けやスキップフロアがなく床が連続してて、上下階の壁や柱の間崩れも少ないシンプルな間取り
・そんだけ固めててそのうえ制震ダンパーがついている
といった理由ですね。この形で強くないわけなかろうって納得できたんですよ。
もともと耐震3取得してないモデルハウスを購入するって話だったんで後からは耐震等級とれないしなーと思ってはいたのですが上記の理由で私は耐震3なくてもいいいやって結論に至りました。
それはさておき。
それでも耐震等級3(構造計算による)を標準仕様にする理由について。
それは計算方法にあります。
馴染みのない方にとってはややこしい話なんですが耐震等級を取得するためには2つの計算ルートがあります。
・性能表示計算(簡易計算)
・構造計算(許容応力度計算)
簡易計算と詳細計算って言い方することもあるみたいなんですが、文字のとおり詳細計算つまり構造計算のほうが計算箇所が膨大です。
なので強度にも実際は差があると言われます。
性能表示計算(品確法)の耐震等級3は建築基準法が定める耐震等級1のおよそ1.5倍の強度がある。
これは耐震を検討するときによく目にするのではないでしょうか?
実は構造計算(許容応力度計算)による耐震等級2がだいたいこれと同じか少し強いくらいと言われてます。
ですので構造計算による耐震等級3はもっと強い、ということになります。
将来訪れるであろう大地震に備え、構造は可能な限り強くしておいたほうが安心できませんか?せっかく計算するんならちゃんと認定もとっておきませんか?ということで、弊社では構造計算(許容応力度計算)による耐震等級3の取得を標準仕様として推奨しております。
地震保険も安くなるんで経済的ですしね。
ちなみに弊社の場合、許容応力度計算は構造計算に特化した建築士事務所に依頼しております。
というわけで文字数も増えてきたので本日はここまで。
次は関連して耐震性を長持ちさせる制震ダンパーのお話でもと思います。